「瓦屋根から雨漏りしているけれど、自分で直せないだろうか」——天井のシミや、雨の日のポタポタ音に気づいたとき、そう考える方は少なくありません。
瓦屋根の雨漏りは、症状によって自分で応急処置できる範囲と、業者に任せるべき範囲がはっきり分かれます。
判断を誤ると、かえって雨漏りを悪化させたり、思わぬケガにつながったりすることもあります。
この記事では、瓦屋根が雨漏りする原因から、自分でできる応急処置の手順、必要な道具と費用、やってはいけないこと、業者に頼むべき症状、費用相場、火災保険の活用、相見積もりで失敗しない業者選びまでを、一つひとつ丁寧に解説します。
これまで5,000件以上の雨漏り現場を調査してきた立場から、「ここまではご自身で、ここからはプロに」という線引きが分かるようにまとめました。慌てて結論を急ぐ必要はありません。ご自宅の状況と照らし合わせながら、ゆっくり読み進めてください。
瓦屋根の雨漏りはなぜ起きる?主な原因を知っておく
修理を考える前に、瓦屋根がなぜ雨漏りするのかを知っておくと、適切な対処を選びやすくなります。原因によって、応急処置で足りるのか、本格的な工事が必要なのかが変わるからです。
瓦屋根の雨漏りは、見えている瓦の破損だけが原因とは限りません。
瓦の下にある防水紙(ぼうすいし/雨水を防ぐシート)や、野地板(のじいた/屋根の下地となる板)まで傷んでいることもよくあります。代表的な原因を整理します。
瓦屋根が雨漏りする主な原因
- 瓦のズレ・割れ:台風の強風や地震、飛来物の衝撃ですき間ができ、雨水が浸入する
- 漆喰(しっくい)の崩れ:棟(むね/屋根の頂上)部分を固める漆喰が、経年で剥がれてくる
- 棟瓦(むながわら)のズレ:屋根頂上の瓦がずれ、土台のすき間から水が入る
- 防水紙の劣化:瓦の下のシートが寿命を迎え、防水機能が落ちる
- 板金(ばんきん)や谷部の劣化:屋根の谷や取り合い部の金属が傷み、すき間が生じる
これらの原因のうち、瓦1枚の軽いズレなどは、手が届く範囲なら応急処置で対応できる場合があります。
一方、漆喰の広範囲な崩れや、棟瓦のズレ、防水紙の劣化となると、表面の瓦を直しただけでは雨漏りが止まりません。
原因が「表面の瓦」なのか「下地まで及んでいる」のかを見極めることが、修理方法を選ぶ第一歩です。
私たちのもとへも、「瓦が1枚割れていただけだと思ったら、下の防水紙まで傷んでいた」というケースが寄せられます。原因が正しく分かると、必要な工事だけに絞り込め、無駄な出費を避けられます。
判断に迷うときは、原因の特定だけでもプロに相談すると安心です。
瓦屋根の雨漏りはどこから?自分でできる確認ポイント
業者に相談するときも、応急処置をするときも、雨漏りの様子をご自身で観察しておくと、その後の対応がぐっとスムーズになります。屋根に上る必要はありません。室内や地上からできる確認で十分です。
天井のシミは、その真上に原因があるとは限りません。
瓦のすき間から入った水は、下地を伝って横に流れ、離れた場所に出てくることがよくあります。だからこそ、状況を記録しておくことが役立ちます。
雨漏りで記録しておきたいこと
- 水が出てくる場所(どの部屋の、天井か壁か、どのあたりか)
- 漏れるタイミング(強い雨のときだけか、通常の雨でもか)
- 風向きとの関係(特定の方角から風が吹くと漏れる、など)
- シミの広がり方(少しずつ広がっているか、変わらないか)
これらをメモや写真で残しておくと、業者が原因を特定する手がかりになります。
たとえば「台風のときだけ漏れる」なら、強風で雨が吹き込む経路に原因がある可能性があります。「いつの雨でも漏れる」なら、下地の防水紙まで傷んでいることが疑われます。
こうした情報は、私たちが行う散水試験(実際に水をかけて浸入経路を調べる試験)の段取りにも役立ちます。漏れる条件が分かっていると、調査が効率よく進み、原因の特定も早まります。
逆に、原因が分からないまま屋根に上って手を加えてしまうと、かえって状況が分かりにくくなります。
まずは慌てず、ご自宅の雨漏りの「クセ」を観察することから始めてください。
瓦屋根の雨漏りを自分で修理する前に|DIYの可否を分ける判断基準
瓦屋根の雨漏りを自分で直してよいかどうかは、感覚ではなく、いくつかのはっきりした基準で判断することをおすすめします。無理に屋根へ上ると、転落による大ケガにつながる危険があるからです。
ここでは、DIYに踏み出してよいかを見極める基準を整理します。
一つでも当てはまらない項目があれば、業者への相談を前向きに考えてください。
DIYの可否を分ける判断基準
- 場所:屋根に上らず、室内や手の届く範囲でできる作業か
- 頻度:強風や大雨のときだけ漏れるか(通常の雨でも漏れるなら下地まで進行の疑い)
- 範囲:症状が1か所にとどまっているか。複数箇所なら全体劣化の可能性
- 築年数:屋根の防水紙は10〜20年が寿命。築20年以上なら下地劣化を疑う
とくに大切なのは「場所」です。
瓦屋根の上での作業は、たとえ慣れている人でも転落の危険が常につきまといます。さらに瓦は、踏む位置を誤ると簡単に割れてしまう、扱いの難しい材料です。
瓦の山の部分を踏むと割れやすく、新たな雨漏りの原因をつくってしまうこともあります。
屋根の上での作業は、原則としてプロに任せる領域だとお考えください。
また、「通常の雨でも漏れる」場合は、すでに下地の防水紙や野地板まで水が回っている可能性が高いサインです。この状態を放置すると、湿気で木材が腐ったり、シロアリ被害につながったりすることもあります。
ご自身でできるのは、あくまで室内の被害を抑える応急処置や、手の届く範囲のごく軽微な処置までです。屋根に上る作業は避け、それ以上は業者に相談する。この線引きを、まず押さえておいてください。
自分でできる応急処置①:室内の雨漏り被害を抑える
雨漏りに気づいたとき、まず自分で安全にできるのは、屋根ではなく室内側で被害の拡大を防ぐことです。屋根に上らずにできるため、誰にとっても最初の一手として適しています。
水が落ちてくる場所が分かったら、次の手順で室内を守りましょう。慌てず、できることから順に進めてください。
① 水が落ちる場所の下に、バケツや洗面器を置いて受けます。
② バケツの中に新聞紙やタオルを敷くと、水はねを抑えられます。
③ 床が濡れないよう、周囲にビニールシートや新聞紙を広げます。
④ 濡れて困る家具や家電は、早めに別の場所へ移動させます。
⑤ 窓枠などから水が伝っている場合は、雑巾でこまめに吸い取ります。
室内の応急処置で気をつけたいこと
- 天井からの漏れがひどいときは、感電を防ぐため近くのコンセントを使わない
- 濡れた床は滑りやすいため、足元に注意して作業する
- 被害の様子は写真に撮っておく(保険申請や業者への説明に役立つ)
室内の応急処置は、あくまで被害を最小限に抑えるためのものです。
これで雨漏りそのものが止まるわけではありません。水を受けながら、できるだけ早く業者に連絡し、原因を調べてもらうのが安心です。
写真を撮っておくと、後で業者に状況を説明しやすくなります。
どの部屋の、どのあたりから、どんなときに水が落ちるかをメモしておくと、原因の特定がスムーズに進みます。「強い雨のときだけ」「風向きによって」など、漏れる条件も大切な手がかりになります。
自分でできる応急処置②:防水テープでの一時補修(手が届く軽微な場合)
瓦の小さなひびや、手が届く範囲のすき間には、防水テープによる一時的な補修が応急処置として使えます。ホームセンターで手に入る材料ででき、後から剥がせるため、試しやすい方法です。
ここで大切なのは、屋根に上らず安全に届く範囲に限ることです。手順は次の通りです。
① 補修したい部分の汚れや水分を、乾いた布できれいに拭き取ります。
② 表面が乾いていることを確認します。濡れているとテープが密着しません。
③ ひびやすき間をふさぐように、防水テープを貼ります。
④ テープのふちをしっかり押さえ、すき間が残らないよう密着させます。
⑤ 貼った後は、晴れた日に水をかけるなどして、漏れが止まっているか確認します。
テープ・補修材を使うときの注意点
- あくまで応急処置。長期的な耐久性は期待できず、後日の本格修理が前提
- 後から剥がせるテープやシーリングを使い、元に戻せる方法を選ぶ
- 屋外用で防水性のあるものを選ぶ(室内用は紫外線にすぐ劣化する)
テープ補修は、雨漏りの進行を一時的に抑える手段として役立ちます。
ここで一つ、強く意識していただきたいことがあります。それは「元に戻せる方法を選ぶ」という点です。
後から剥がせるテープやシーリングであれば、もし補修箇所が間違っていても、すぐにやり直せます。
一方、剥がせない材料で固めてしまうと、原因が別の場所だったときに、かえって状況を分かりにくくしてしまいます。
応急処置をしたら、それで安心せず、落ち着いてから業者に点検を相談してください。ひびが再発するようなら、その瓦や下地そのものが寿命を迎えているサインかもしれません。
瓦屋根は「すき間で水を逃がす」構造|安易にふさぐと逆効果
瓦屋根の補修で、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。それは、瓦のすき間をセメントやコーキングで安易に埋めると、かえって雨漏りが悪化することがある点です。
瓦屋根は、瓦を重ね合わせることで雨を防ぐ仕組みです。万一すき間から水が入っても、瓦の下を通って外へ流れ出るように設計されています。
ところが、このすき間をぴったり埋めてしまうと、いったん入った水の逃げ道がなくなります。行き場を失った水が下地にたまり、結果として雨漏りがひどくなることがあるのです。
瓦屋根でやってはいけない補修
- 瓦どうしのすき間を、全体的にコーキングやセメントで埋める
- 水の通り道(排水経路)を考えずに、見えるすき間をふさぐ
- 瓦の上を歩き回り、ほかの瓦を踏み割ってしまう
「すき間があるから雨漏りするのだろう」と考えて、すべてを埋めたくなる気持ちは自然なものです。
しかし瓦屋根では、その判断が裏目に出ることがあります。どのすき間が「水の逃げ道」で、どこが「ふさぐべき不具合」なのかは、瓦屋根の構造を知る専門家でないと見分けが難しいものです。
だからこそ、瓦屋根の雨漏りは、最初から瓦の施工に詳しい業者へ相談するのが確実です。自己流でふさいでしまった後に相談いただくと、原因の特定に余計な手間がかかることもあります。
もしすでにご自身でコーキングなどをされている場合は、その箇所を業者に正直に伝えてください。
どこを補修したかが分かると、調査がスムーズに進みます。
瓦屋根の雨漏りを自分で直すときに必要な道具と費用
手の届く範囲の応急処置であれば、材料一式でおおむね数千円〜2万円程度が目安です。室内の被害対策だけなら、家にあるもので済むこともあります。
主に必要になる道具や材料は、次の通りです。何をどこまで行うかによって、そろえるものは変わります。
主な道具・材料と費用の目安
- バケツ・ビニールシート・新聞紙・雑巾(室内の被害対策/家にあるもので可)
- 防水テープ・補修テープ:1本あたり500〜1,500円程度
- 変性シリコンコーキング材・ヘラ:1本あたり500〜1,500円程度
- 手袋・ゴーグルなどの保護具:2,000〜3,000円程度
材料費だけを見ると、DIYは確かに安く感じられます。
ただし、見落としがちなのが「やり直しの費用」です。応急処置がうまくいかず、結局は業者に頼み直すことになれば、最初からプロに任せるより割高になってしまうこともあります。
とくに瓦屋根は、間違った補修が雨漏りを悪化させやすい屋根です。
元に戻せない材料で固めてしまうと、被害が広がり、結果的に多額の費用がかかることもあります。
材料を選ぶときは、屋外用で、後から剥がせるものを選ぶのが基本です。ホームセンターで相談するときは、傷んだ箇所を写真に撮って持っていくと、合った材料を選びやすくなります。
料金の安さだけでなく、安全性とやり直しのリスクまで含めて、総合的に判断することをおすすめします。
瓦屋根の雨漏りを自分で修理するリスクと注意点
瓦屋根の雨漏りをDIYで直すことには、費用を抑えられる利点の一方で、見過ごせないリスクがあります。屋根に上る前に、次の点を必ず確認してください。
DIY修理の主なリスク
- 転落事故:瓦屋根は勾配があり滑りやすい。高所からの転落は重大なケガにつながる
- 瓦の踏み割れ:踏む位置を誤ると瓦が割れ、新たな雨漏りの原因になる
- 雨漏りの悪化:すき間を誤って埋めると、水の逃げ道がふさがり被害が広がる
- 原因の見落とし:下地の防水紙や野地板の傷みに気づけず、再発する
とくに注意したいのが、屋根の上での安全です。
瓦屋根は傾斜があり、表面も滑りやすいため、慣れていない方が上るのは大変危険です。作業中にバランスを崩せば、転落して大ケガをする恐れがあります。
仮に上れたとしても、瓦は踏み方次第で簡単に割れます。
雨漏りを直すつもりが、新たなすき間をつくってしまっては本末転倒です。
また、瓦の表面だけを見ても、下地の防水紙や野地板の状態までは分かりません。表面を直しても、下地が傷んでいれば雨漏りは止まらず、何度も応急処置を繰り返すことになります。
天候にも注意が必要です。
雨上がりで濡れた屋根は特に滑りやすく、風の強い日は体勢を崩しやすくなります。「自分でやれば安く済む」という気持ちは自然ですが、安全はお金には代えられません。少しでも危ないと感じたら、屋根に上らずプロに任せる。これは負けではなく、ご自身と家族を守る賢い判断です。
これは業者へ|自分で直してはいけない瓦屋根の雨漏り
これまで紹介したDIYは、あくまで屋根に上らず、手が届く範囲でできる応急処置に限った話です。次のような症状が見られる場合は、自分で直そうとせず、業者に相談することを強くおすすめします。
業者に任せるべき症状・ケース
- 通常の雨でも雨漏りする(下地まで水が回っている可能性)
- 棟瓦のズレや、漆喰の広範囲な崩れがある
- 雨漏りが複数箇所で起きている
- 屋根に上らないと届かない位置の破損
- 築20年以上で、防水紙や野地板の劣化が疑われる
- 台風や地震など、自然災害で瓦が破損した
これらは、技術的な難しさに加えて、安全面でもプロの装備と経験が欠かせないケースです。
とくに棟瓦のトラブルや漆喰の崩れは、放置すると被害が深刻になりやすい部分です。表面を直しただけでは止まらず、棟を一度ばらして積み直す「棟取り直し工事」が必要になることもあります。
業者に依頼するメリットは、安全に作業してもらえることだけではありません。専門家が見れば、表に出ている症状の奥にある原因まで突き止められます。
私たちは、雨漏り診断士の資格を持つ専門家が調査にあたり、散水試験(実際に水をかけて浸入経路を調べる試験)やドローンによる屋根撮影も取り入れています。
職人の目では届きにくい箇所まで確認し、写真を使って分かりやすくご説明したうえで、最適な修理プランをご提案します。点検や原因の特定だけのご相談でも、遠慮なくお声がけください。
自分で直すか迷ったら、まずは現状を見てもらうのも一つの方法です
ヤネタスでは、現地調査・お見積りを無料で承っています。ドローン調査も無料です。「自分で直せる範囲かどうかだけ知りたい」というご相談も歓迎しています。写真を送るだけの概算見積もりにも対応していますので、相見積もりの一社としてお気軽にご利用ください。
瓦屋根の雨漏り修理を業者に依頼したときの費用相場
業者に瓦屋根の雨漏り修理を依頼した場合の費用は、原因と修理の範囲によって大きく変わります。ここでは一般的な目安を整理します。あくまで相場であり、建物の状況によって前後する点はご了承ください。
| 修理内容 | 費用相場の目安 |
|---|---|
| 瓦の部分的な交換・補修 | 10,000円〜300,000円 |
| 漆喰の補修 | 200,000円〜800,000円 |
| 棟瓦の積み直し(棟取り直し) | 500,000円〜1,700,000円 |
| 屋根全体の葺き替え(30坪目安) | 600,000円〜2,000,000円 |
費用に大きな幅があるのは、雨漏りの原因や範囲、屋根の状態、足場の要否が一軒ごとに違うためです。
瓦が数枚ずれているだけの軽微な補修なら数万円で済むこともあります。一方、下地の防水紙まで傷んでいたり、棟の積み直しが必要だったりすると、費用は大きく変わってきます。
「同じ瓦屋根の修理なのに、業者によって金額がずいぶん違う」と感じることがあるかもしれません。これは、原因の見立てや工事範囲の考え方が会社ごとに異なるためです。だからこそ、複数の見積もりを並べて、内訳まで比べることが大切になります。
「今すぐ全体の工事が必要なのか、それとも部分補修で様子を見られるのか」も、業者に率直に尋ねてみてください。誠実な業者であれば、過剰な工事を勧めず、ご予算や状況に合わせた選択肢を示してくれます。私たちも、必要なことだけをしっかりやる、という姿勢を大切にしています。
瓦屋根の雨漏り修理に火災保険は使える?
意外と知られていませんが、台風や地震などの自然災害で破損した瓦屋根は、火災保険の対象になることがあります。条件に当てはまれば、修理費の負担を大きく軽くできる可能性があります。
一般的に、火災保険が使える可能性が高いのは、次のようなケースです。
加入している保険の内容によって扱いは異なるため、最終的にはご自身の契約内容の確認が必要です。
火災保険が使える可能性のある条件
- 台風・強風・大雪・雹(ひょう)など、自然災害が原因の破損であること
- 被災から一定期間内(一般に3年以内)の申請であること
- 経年劣化ではなく、災害による損傷と確認できること
- 一定額以上の修理費(保険会社により目安が異なる)であること
申請の大まかな流れは、まず保険会社へ被害を報告し、業者から被害状況の写真と見積書を受け取り、申請書類を提出する、というものです。その後、現地調査を経て保険金が支払われます。
ここで一つ大切な点があります。DIYで自分で直してしまうと、被害状況の証拠が残らず、保険申請が難しくなることがあります。
「災害で壊れたかもしれない」と感じたら、自分で手を加える前に、まず写真を撮り、業者へ相談するのが安心です。なお、「必ず保険が下りる」と断言する業者には注意してください。実際に保険が適用されるかは、保険会社の審査によって決まります。
近年は、火災保険の申請を口実に、高額な工事を勧めたり、申請代行に法外な手数料を求めたりするトラブルも報告されています。「保険を使えば自己負担ゼロで直せる」といった甘い言葉をうのみにせず、契約内容はご自身でも確認し、信頼できる業者と進めることが大切です。
判断に迷う場合は、加入している保険会社や代理店に直接尋ねるのが確実です。
相見積もりで失敗しない瓦屋根の業者選び
瓦屋根の雨漏り修理を業者に依頼すると決めたら、複数の会社から見積もりを取って比較することをおすすめします。1社だけで決めてしまうと、その金額や工事内容が適正かどうかを判断できないからです。
相見積もりは、決して失礼なことではありません。
むしろ、適正な価格と信頼できる施工を見極めるための、当たり前の手段です。比べるときは、次のような点に注目してください。
見積もりを比べるときのチェックポイント
- 雨漏りの原因を、調査のうえで具体的に説明してくれるか
- 見積書の内訳が、項目ごとに分かりやすく書かれているか
- 「一式」ばかりでなく、材料費・足場代・施工費が明示されているか
- こちらの質問に、ていねいに分かりやすく答えてくれるか
- 施工事例やお客様の声など、第三者からの評価が確認できるか
瓦屋根の修理では、原因の見立てが業者によって分かれることがあります。
たとえば、ある業者は「葺き替えが必要」と言い、別の業者は「部分補修で対応できる」と言う、というケースは珍しくありません。
実際、複数社が葺き替えを勧めるなかで、私たちはカバー工法や部分補修で対応できた、というご相談も少なくありません。
だからこそ、原因をきちんと調べ、なぜその工事が必要なのかを説明してくれる業者を選ぶことが大切です。
3〜5社ほどを並べて、価格だけでなく「説明の分かりやすさ」「対応の誠実さ」まで含めて比べると、納得して任せられる一社が見えてきます。
注意したいのが、不安をあおって即決を迫る業者です。「今すぐ直さないと大変なことになる」と急かす言葉には、冷静に距離を置きましょう。
室内の応急処置で進行を抑えつつ、落ち着いて比較する時間は十分に取れます。私たちヤネタスも相見積もりを歓迎しています。「他社と比べたうえで選んでいただきたい」というのが、自社施工で品質に向き合ってきた正直な気持ちです。
瓦屋根の雨漏りを放置するとどうなる?
「少しのシミだから、もう少し様子を見よう」と考える方は少なくありません。しかし、瓦屋根の雨漏りは、放っておくと被害が屋根の外へ広がっていく性質があります。
瓦の下に入った水は、防水紙や野地板といった下地に染み込みます。木材が濡れた状態が続くと、少しずつ腐っていきます。
下地が傷むと、当初は瓦の補修だけで済んだはずの工事が、下地の張り替えや、屋根全体の葺き替えにまで広がることがあります。早めに対処するほど、工事も費用も小さく抑えやすくなります。
放置によって広がりやすい被害
- 下地(防水紙・野地板)の腐食が進み、補修範囲が広がる
- 湿気が続くことで、木材にシロアリが寄りつきやすくなる
- 天井や壁紙にシミが広がり、内装の補修も必要になる
- 室内に湿気がこもり、カビが発生しやすくなる
こうしたお話をすると、不安をあおっているように感じられるかもしれません。
しかし、お伝えしたいのは「今すぐ慌てて契約を」ということではありません。緊急性の低い雨漏りであっても、原因を早めに知っておくことで、落ち着いて準備や比較ができる、という点です。
実際、私たちのもとには「壁のシミを長年放置してしまい、壁紙が剥がれ始めてから相談に来た」という方もいらっしゃいます。早い段階で点検を受けていれば、もっと小さな工事で済んだかもしれません。
慌てる必要はありませんが、「気になっているけれど大げさかな」と感じるくらいの段階で、一度プロの目で見てもらうのが、結果的に費用も手間も抑える賢い選び方です。点検だけのご相談でも歓迎しています。
瓦屋根を長持ちさせる日頃の点検とメンテナンス
修理の話とあわせて知っておきたいのが、瓦屋根を長持ちさせるための日頃のお手入れです。こまめに気を配ることで、大きな修理が必要になる時期を遠ざけられます。
屋根に上らなくても、地上や室内からできる確認は意外とたくさんあります。無理のない範囲で続けられる習慣を、いくつかご紹介します。
地上からできる点検の習慣
- 地上から屋根を見上げ、瓦のズレや浮き、ずり落ちがないか確認する
- 棟(屋根の頂上)のラインがまっすぐか、波打っていないかを見る
- 雨の日に、特定の場所だけ水の流れ方がおかしくないか観察する
- 天井や壁に、新しいシミや変色が出ていないか室内をチェックする
これらはすべて、屋根に上らずにできる確認です。双眼鏡を使うと、地上からでも瓦の状態を見やすくなります。
小さな変化に早めに気づければ、軽い補修で済むうちに対処できます。瓦のズレを一枚直すだけなら数万円で済むことも、放置して下地まで傷めば大きな工事になりかねません。
また、瓦屋根は定期的な点検も大切です。防水紙の寿命はおおむね10〜20年とされます。築20年を過ぎたら、目立った不具合がなくても、一度プロに点検してもらうと安心です。
点検のタイミングとしては、台風シーズンの前後がおすすめです。
台風前に弱い箇所を直しておけば被害を防ぎやすく、台風後は飛来物などによる破損を早めに見つけられます。私たちは点検だけのご相談も歓迎していますので、気軽にお声がけください。
瓦屋根の雨漏り修理に関するよくある質問
最後に、瓦屋根の雨漏りを自分で直すかどうかで迷われる方から、よくいただく質問をまとめました。判断の参考にしてください。
瓦屋根の雨漏りは自分で修理できますか?
室内の被害を抑える応急処置や、手の届く範囲のごく軽微な補修であれば、自分でできる場合があります。ただし、屋根に上る作業は転落や瓦の踏み割れの危険があり、おすすめできません。瓦屋根はすき間を誤って埋めると雨漏りが悪化することもあるため、本格的な修理は業者に相談するのが安心です。
瓦のすき間をコーキングで埋めても大丈夫ですか?
安易に全体を埋めるのは避けてください。瓦屋根は、入った水を瓦の下から外へ逃がす構造になっています。すき間を埋めると水の逃げ道がなくなり、かえって雨漏りが悪化することがあります。どこを埋めてよいかは構造を知る専門家でないと判断が難しいため、業者への相談をおすすめします。
応急処置をすれば、しばらく放置しても平気ですか?
応急処置はあくまで一時しのぎです。瓦の下の防水紙や野地板まで水が回っていると、放置で木材の腐食やシロアリ被害につながることがあります。応急処置で進行を抑えたうえで、早めに業者へ点検を依頼し、原因を調べてもらうことをおすすめします。
見積もりを取るだけでも対応してもらえますか?
はい、対応しています。ヤネタスでは現地調査・お見積り・ドローン調査を無料で承っており、相見積もりの一社としてのご相談も歓迎しています。写真を送るだけの概算見積もりにも対応していますので、お気軽にご利用ください。
まとめ
瓦屋根の雨漏りを自分で修理できるかどうかは、「屋根に上らず、手の届く範囲でできるか」が大きな分かれ目です。
室内でバケツを置くなどの被害対策や、手が届くごく軽微な部分の応急処置までは、ご自身でも対応できます。
一方、屋根に上る作業、棟瓦のズレや漆喰の崩れ、通常の雨でも漏れる症状は、安全と確実性の両面から、業者に任せるべき領域です。
とくに瓦屋根は、すき間を誤って埋めると雨漏りが悪化しやすい屋根です。
元に戻せる方法で応急処置をしたうえで、複数の業者から見積もりを取り、原因の説明と内訳のていねいさを比べながら、納得できる一社を選んでください。
ヤネタスは、雨漏り5,000件以上の調査実績をもとに、現地調査・お見積り・ドローン調査を無料で承っています。
「自分で直せる範囲かどうかだけ知りたい」というご相談から、相見積もりの一社としてのご依頼まで、どうぞお気軽にお問い合わせください。家族の住まいを、自分の家を直すように、誠実にお手伝いします。
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